Vol.69 リストラ人材採用しますか?
人員整理の果ての転職活動。気になるのは、リストラが理由の場合、人事担当者はどう受け止めるかということ。そこで今回は、気にする人・しない人それぞれの意見に耳を傾け、リストラからの転職の注意点を探ってみたい。
「今時、こういう経緯の人は多いので」(不動産/Jさん)
「会社の方向性が変わったなどの理由なら、その人自身の能力を越えた問題なので、特に問題にはしません。大規模な人員整理をするような企業は規模が大きく、仕事の進め方や経験等で、中小企業ではまだまだ欲しいと思う人材が多いですね」(メーカー/Wさん)
「リストラ経験者を採用しましたが、ただ辞めさせられたというのではなく、かなりの修羅場をくぐってきた猛者。相当の経営不振期を経験していたため、トラブルの場面でも処理能力が高かった」(販売/Cさん)
「新卒での就職では、会社のミスマッチは良くある事。退職の経緯は不問でポテンシャルを見て採用します。ただ、年齢が上の方だと、やはりリストラに至る経緯に責任も出てきますから簡単には判断できませんね」(メーカー/Nさん)
「流されてるだけの、ただただ大人しい人、という印象だったので」(販売/Fさん)
「自分から転職を希望する人に比べ、自発性が無く消極的」(流通/Aさん)
「リストラ前の収入を聞いたが、それと同レベルは出せなかった。本人はそれでもいいと力説していたが、仕事欲しさで冷静さを欠いているようだったので、丁重にお断りした。本人がその時いいと思っても後々不満が大きくなり、妥協できないのが収入の問題だから」(製造/Dさん)
一社員レベルでは対処できない事、今時珍しく無い事、とリストラ退職を、特に問題にしない企業は実は多い。それでも忌避される理由となると、年齢の問題や、転職者個人のパーソナリティーによるところが大きい。
リストラはショックな出来事だが、それを引きずったり、気弱になることこそ致命的。頭のスイッチを切り替え、自信を持って転職活動を行いたい。
一、リストラからの転職は年齢によって評価が分かれるところ
一、リストラも職業経験のひとつと心得よ
一、退職は会社都合でも、転職活動は自主性をアピール
作者: キャメル・ヤマモト
出版社/メーカー:幻冬舎
会社員を「稼ぐ人、安い人、余る人」に分ける著者が、「余る人」について記した一冊。最終章の余る人になってしまった時の対処方法は一読の価値あり。
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