Vol.90 ひっかかった!面接の誘導尋問
面接担当者は何人もの人材と話しをしてきた、いわば話術のプロ。今回は、そんなプロによる引っかけ質問で、痛いところを突かれた例をご紹介しよう。
正直に答える事も大切だが、“質問の意味”をよく考えてみよう。
「編集プロダクションを受けた時に聞かれた。
『だいたい土曜日は部屋の掃除などをして、日曜日は自分の為に使っています』
と答えたところ
『やはり週二日は休みが必要ですか』
と突っ込まれた。一人暮らしなのでその方がありがたいと、続けて正直に答えたが、反応は芳しく無かった」(出版/Fさん)
休日の使い方や、趣味を訪ねる場合、それは遠回しに、どのぐらい休日出勤が出来そうか、また休暇をどのぐらい消化しそうかなどを探っている場合がある。
例えば旅行やマリンスポーツ、登山などにハマっている様子が伺えれば、まとまった休みを欲しがりそうだと解釈されるなど。
休日が土日でない職種や、休日出勤が多い職場もあり、そうした企業の面接では、休暇に対する応募者の本音を探ろうとする傾向にある。
「大手メーカー系列の企業の面接で聞かれたのが
『当社で何がしたいですか? どういう業務を希望しますか?』
気を良くして、こういう仕事につきたい、ああいう仕事に興味があると、どんどん語ったら、
『あなたはその仕事をどこまでお任せできますか? 今現在』
と切り返され、テンション急降下。
『できればいいな』レベルの希望、ゆくゆくはやりたい仕事も随分入れていたので、実務経験ゼロの分野も。
『何が出来るかを聞きたかったんですが』
と言われると沈黙するしかなかった」(流通/Eさん)
覚えておきたいのは、面接は応募者の夢を語る場所ではなく、何が出来るか、どうやって応募先企業に貢献できるかを、アピールする場だという事。
話し易いと感じた時こそ、相手の知りたい事をよく考えて回答したい。
「前の仕事の説明で、
『スケジュールがきつく苦労しましたが、チーム一丸となって最後までやりとげ云々・・・』
と言ったところ、
『大変でしたね。そのやり方はベストでしたか?』
と質問。ひるんではダメだと思い、
『ベストだと思っています』
と言ったが、
『・・・そうですか・・・』
とだけ返され。その後は何か間違った事をいっただろうか? 相手はどう思ってるだろうか? とどんどん心配に。強いアピールが出来なかった」(IT/Mさん)
ちょっと意地悪い質問だ。揺さぶりをかけて、応募者の自信の程を探ろうという魂胆か。
ただ自身に揺らぎない自信を持っている強気の人材が欲しい企業もあれば、「いや、まてよ」と立ち止まって考えるような人材が欲しい企業もある。
まずは、堂々とした受け答えと、ゆらぎないアピールが大事だろう。
一、休暇・趣味の質問はライフスタイルを知るため。
一、面接は夢を語るのではなく、自分の出来ることを語れ。
一、担当者言葉が意味深でも動揺しない!
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