Vol.86 新職場 初失敗!
転職して心機一転。うまくやろうと意気込んでいたのに、ウッカリやっちゃった!
今週は転職直後、新職場でのファースト失敗集をご紹介。失敗から新しい職場に馴染むヒントをさぐっていこう。
「もうすぐ誕生日なので『ここってアニバーサリー休暇ってあるんですか?』とつい前の職場のノリで周囲に聞いたら、『何いってんの! そんな休みないよ! どんな大企業だと思ってんの?!』と、ドン引きされた。新しい職場は有給の消化率も低く、特別な日用の休暇なんて無い。それ以前になかなか休めない人だらけで休暇の話はタブーだったらしい。以来『Kさんの前の会社はいいよね~。休みが多くて。びっくりしたんじゃない? うちにきて。庶民的すぎてさ』とチクチク」(広告代理店/Fさん)
知らず知らずのうちに、地雷を踏んでしまった例だ。
質問をきっかけにして、周囲の人に馴染んでいくのはいい方法だが、調べればすぐ分かる事まで何でも聞くのは逆効果。単に手間を惜しんでいるようにしか見えないし、Fさんのようにいらぬ刺激を与える事もある。
「自分はタバコも吸わないし、お酒もあまり飲まない。転職直後、喫煙ルームを教えられ、仕事のキリのいいところで『Rさん、タバイチ(1回目のタバコ休憩)しよう』と誘われたけど、吸わないので断ったら、その後の喫煙ルームが、自分に対する文句大会になってたらしい。
実は職場のリーダー的存在のグループがヘビースモーカーぞろいで、情報交換や根回しは、この喫煙ルームでされてしまう。後のトラブル恐さにタバコを吸わない人も休憩につきあうし、中にはこの為にわざわざ喫煙をはじめる人までいると聞き、閉鎖感に目眩がした」(商社/Rさん)
転職者的には何気ない事でも、職場では意味のある風習だったりすることもある。中にはばかばかしいしきたりもあるので、無理して合わせる必要は無いだろうが、転職直後しばらくは注意深く周囲を観察し、どこを押さえるべきポイントか見極める必要があるだろう。
「面接の時から、入社後の色々な相談にまで乗ってくれた人事部のJさん。『何か困った事があったら……』って言葉通り、現場でおかしいと思った事(仕事の内容から、社員同士の上下関係など)は、すぐに聞きにいくようにしていた。その都度的確なアドバイスを貰えて安心して仕事をしていたら、直属の上司が『あのね、君の上司は私なの。何かあったら人事じゃなく私にいうように』と、間を飛ばすなと怒られた」(メーカー/Sさん)
転職者は新しい職場で孤独感を感じやすい。そんな転職者の気持ちがよくわかるのは、何人もの転職者を見てきた人事のプロ。それでなくても面接などを通じて顔見知りである分、つい頼りたくなるだろうが、所属部署に預けられたら、相談はやはり直属の上司から。
一、質問は周囲と馴染むきっかけに。
一、でも、調べればすぐ分かる事まで聞かない。
一、相談事は直属の上司から。
一、周囲からの誘いはまず乗ってみる、聞いてみる。
作者: 浦野 啓子, 村上 直子
出版社/メーカー: 宝島社
価格: ¥ 1,155 (税込)
いろいろな理由で職場が辛い方に。真剣なアドバイス本といいより、フッと笑って気が楽になる一冊。
共通テーマ:求人・転職
コメント 0